TES
キッチン、浴室、洗面所への給湯、そして各室の暖房設備としてTES(東京ガス温水システム)が設備されています。TESは、洋室の下がり天井と廊下の部分を通る給気ダクト経由で洗面所に導入される外気とともに都市ガスを燃焼させ、燃焼ガスを給気ダクトと並行して配置の排気ダクト経由で外気に放出します。このような構造で室内の空気を燃焼に用いることがなく、室内の空気を燃焼に使うガスストーブや石油ストーブより安全です。標準設備はGT-150FF(日立)ですが、使用年数から多くの住居で更新されていると思います。
更新用として設置可能な室内型のTESは給湯能力が13号のAT-2302AFSか、AT-2304AFSSW3LNのいずれか
となります。表10に更新対象となるTESの現状を示します。
給湯能力は強制給排気ダクトのサイズに関係します。当マンションでは重要構造物となるコンクリートの梁の貫通孔をダクトが通っていて給湯能力を大きくできません。当マンションと同様にTESの給排気ダクトが梁貫通孔している都内のあるマンションで、質のよくないガス設備業者が「給湯能力の大きな室内型のTESも取り付けられる」として、ダクトはそのままに機器を設置したため、事故が発生した事例があります。このようなことがないように機器を選定します。
TESの更新については東京器工(TEL 047−318−0611)にお問合せください。
表10 TESの機器の製造状況(2008年現在)
型式(メーカー) |
説明 |
GT-150FF
(日立製:標準設備) |
製造終了後の部品の法定保持年数は過ぎ、メーカーから部品の調達は不可能。そこで故障修理は設備業者が引き取ったTESを分解して部品を取って間にあわせている状態。この修理がいつまでできるかは不明。 |
AD-200FFA
(松下電器産業) |
当マンションで多く使われている機種。平成18年2月15日で発注受付停止し、平成18年3月20日の製造終了後、修理用の部品は法定保持年数7年、メーカーで保有され、故障修理への対応が図られる。 |
AT-2304AFSSW3LN
(松下電器産業) |
給湯能力16号(給湯能力13号+3号オートで給湯単独運転時)とする機種で、AD-200FFA
の製造終了後、TESの更新はこの機種で対応。 |
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