交換可能な洋風大便器

 

 コープ野村南流山弐番街の洋風大便器は、1階がC730(TOTO)という床排水タイプ、2〜9階がC730P (TOTO)という壁排水タイプのものです。これらの大便器は水勢で汚物を排出する洗い落とし式といわれるもので、洗浄時の水はねの発生、洗浄音がやや大きいといわれます。
 既存の洋風大便器の更新の理由は、縁の部分の汚れが落ちないことや、溜水面が狭いために汚物が便器に付着すること、また、洗浄水の節水のため(既存のものは約13リットル/回ですが、近年の節水型は6リットル/回程度に減少)など、様々なものが考えられます。
 1階と2〜9階では住宅の洋風大便器の排水位置が異なることから、更新可能な便器が異なります。下記を参考としてください。 (()内の数字は壁面から便器先端までの前出寸法。ちなみに既存のC730およびC730Pでは755mm

表1 階数と更新可能な洋風大便器(2008年9月調べ)

階数 更新可能な便器
1階  1階の床排水式の洋風大便器C730の排水心(壁から既存便器の排水管中心までの寸法)は540mmです。更新可能な便器もこの排水心に対応したものから選ぶことが必要となります。

【更新可能な便器】

[TOTO] レストパルSX(排水心可変タイプ、スタンダードタイプ) (723mm)、 レストパルSX(排水心可変タイプ、収納タイプ) (798mm)、ネオレストAHタイプ (797mm)、ネオレストAタイプ (797mm)、 ネオレストDタイプ (797mm)、Zシリーズ (763mm)、ピュアレストQR(763mm)

[INAX] サティスリトイレ (740mm)、サティスアステオリトイレ (720mm)、PitaリトイレT型 (790mm)、アメージュVシャワートイレ(リトイレ) (760mm)、アメージュV便器(リトイレ) (760mm)

2〜9階  2階から9階までは壁排水タイプの便器で図のように10度傾斜した排水管が用いられています。便器の更新は、この10度傾斜した排水管に対応した便器を選んで既設の排水管をそのまま流用する方法と排水心高さを調整可能なアジャスターや壁排水便器取替用排水ジョイントを用いる方法があります。表 2に特徴と更新可能な洋風大便器をまとめます。

 [TOTOの資料より]

表2 2〜9階の洋風大便器の更新時の配管と更新可能な洋風大便器(2008年9月調べ)

配管方法 既設の排水管を流用

 

既設排水管をカットして壁排水便器取替用排水ジョイントを接続、あるいは排水心高さを調整可能なアジャスターを利用

特徴 更新に適用できる便器の種類が限定される。 排水心高さ155mmの便器に広く適用可能。
便器前出寸法が既設の配管を利用したものよりも短くできる。耐久性が既設の排水管を流用するものより劣る。
適用便器 [TOTO] Z-MRシリーズ (約770mm)、ピュアレストMR (約770mm)

[INAX] Pita〔床上排水155タイプ〕 (790mm)、アメージュVシャワートイレ〔床上排水155タイプ〕 (790mm)、アメージュV便器〔床上排水155タイプ〕 (790mm)

[TOTO] ネオレストハイブリッドシリーズ(757mm)、レストパルSX(721mm)、Z-MRシリーズ(720mm)、ピュアレストEX(768mm)、ピュアレストMR (773mm)

 

【注意】

 洋風大便器は製品によっては1年でモデルチェンジされます。このため、本文に記載の製品番号は参考として、必ず、最新のカタログをメーカーから入手してご検討ください。